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Treasure of life

第1章 Baby blue

side M

帰り道にある公園に来た。

あたりは静まりかえっていて、月明かりと街灯だけが暗闇を照らしていた。

「なんで来たの?」

素直になれない俺の心が智くんを突っぱねる。

「潤が俺のこと避けてるから」



「………嫌だ…。

智くんと…離れるなんて嫌だ……」

今まで堪えていた涙がボロボロと溢れてくる。



そのとき、フワッと手が伸びてきて、智くんは俺を強く抱き締めた。



「潤…、好きだ……」

1番言われたかった言葉……。

「智くん……」


「俺も同じ気持ちだよ?潤が泣くと俺も辛いんだよ。

会えなくなるわけじゃないから…泣かないでよ……」

「…うん…」



「これからも…俺のそばにいて」

「…うん…」


胸がいっぱいになった。

「…智くん、ごめん…」

「なんで謝るの?」

「俺、何もわかってないとか言っちゃって……。

智くんだって悩んだはずなのに……。

ごめんなさい……」

「大丈夫だよ。もう…いいんだよ」

智くんは俺が泣き止むまで、ずっと抱き締めてくれていた。

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