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自分であるために

第12章 自分であるために

 7年後ーー。

 今日は、薫が海外での性転換手術から帰ってくる日。

【まも Crystal Rose】

 新しくできたオネェがオーナーしながら自ら働いているというBarで待ち合わせをしていた。

 あれから俺は、メイクアップアーティストになるために学校に通い、学校に通いながら、美容系配信者を始めた。

 メイクアップアーティストになることは、女の子らしいことだと母親は喜んで、学校に通わせてくれた。

 胸にはさらしはもう巻いていない。小さくする手術は渋々了承してくれた。女の子らしい体つきは、今でも時々嫌になることがある。それでも、今は、自分のことを認められる。俺は俺のままでいい。そう言ってくれる人が居てくれたから。今では、そう言ってくれる人が増えた。まだまだ偏見はあるけれど、あの頃よりも性に関する認知度は、上がってきたように思う。

 今日は、お気に入りの黒で少し銀色のラメが入ったスーツで髪は、1つくくりにしている。おろすと前髪のない姫カットのようになるため、基本的には寝る時以外は、結んでいる。髪を伸ばすなんて考えられないと思っていたが、コスメ漫画の男の美容部員さんのキャラクターの髪型の真似をしてみたくて今はこんな感じだ。まあ、めんどくさいので飽きたらそのうちバッサリ切るとは思うが……。

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