あと3秒だけ。
第10章 嫉妬。
そのまま、貴久さんはいつもどうり
コーヒーを買い私たちの元に来た。
『神田代理、まーたコーヒーですかぁ?』
『やっぱね、コーヒー目が覚めるし良いんだよ』
『胃、悪くしますよ。』
ぼそっと私も言ってやった。
『そんなこと言って、上野ちゃんいつもそれ飲んでるじゃん。おあいこだよ。』
ふっと笑って、
神田代理はコーヒーを一気に飲み干した。
ちょうど私も飲み終えてたから、
ついでに缶を捨てようと思い
『缶、貰いますよ。』
『ありがとう。』
缶を受け取った。
その様子をじっと彩は見ていた。
『んじゃ、先に下降りるね〜』
神田代理は先に部屋を出た。
時計を見ると、いい時間だった。
『彩、私たちも下に降りよっ』
そのとき、ぐっと彩は私の手首を掴み
『有紗、今日じーっくりと話そうね♪』
と言った。
ニコッと笑う彩だけど、勘のいい彼女だ。
もしかしたらバレたのかもしれない。
『う、うん.....』
あまりの威圧感のある笑顔に少し引いてしまう。
あー、今日の夜が怖いなあ…
そう思いながら私は下に降りた。