あと3秒だけ。
第13章 貴久side
あのとき、
少しほろ酔い気味の有紗が
目を潤ませて俺をじっと見つめたから。
それに、ビアガーデンのときは
森野彩のマシンガントークで
有紗と全然話せなくて
有紗と話し足りなくて...
酒の勢いもあって思わず。っていうのも本音かな。
だけど、それから彼女は
俺の好きだと言った髪型をしてくれるようになり
素直に応じてくれたところが
すごく可愛かったんだ。
それに、毎朝休憩室でジュースを飲むのが日課だと森野彩から聞いた。
しかも、絶対同じ飲み物らしい。
それもまた可愛くて、
そこまで好きじゃないコーヒーを
有紗に会えないかな?の一心で
飲みに行くのが俺の日課になりつつあった。