あと3秒だけ。
第1章 わたし。
とまぁ、私のこれまではいいとして...。
『上野さん、ちょっと来て。』
・・・げ。
私と同じ係の先輩、佐藤さん(8年目・男)は
私の苦手な人である。
『上野さん、ここ。印鑑押し漏れ。』
『てか、これで何度目?もう2年目なんだからさ、下も入ってきたことだし、そろそろ印鑑くらいはきちんと押して。』
『あ、そうだ。1日付で転勤になった岩尾代理の代わりに来る人の歓迎会が4日の明日あるから、お花頼んでおいて。』
『は、はい。わかりました』
佐藤さんは、1度に色んなこと言ってくる。
そして私を何だと思ってるのか、
ボールペンのインクを取ってこい。
鉛筆の芯削ってきて。
などなど.....あらゆる雑用を私にさせる。
2年目だから仕方ないのか.....
佐藤さん、苦手だ。