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私の思うこと

第2章 歯科医。

私は仕事へ向かった。自転車でとぼとぼと、歩いた方が速いのではないかというくらいのスピードで走って行き、二十分ほどで、私の務める大原歯科医に辿り着いた。


私は歯科助手をしている。


でも、歯科助手ってバイトできるとこはできるから、大した仕事でないといったら本気でしている人に失礼なのだろうけど、働いている人が人で、大原歯科医は大した仕事をしていないと言える。


みんな歯医者に行くって言うけど、歯医者は人のことであって、正しくは歯科医に行くだけよね。


それはさておき。


更衣室に入って着替えをしようとしていたら、相沢圭子がおはようと、更衣室に入ってきた。


ここから私たちの雑談が始まった。女子トークである。


いや、もう雑談て言ったけれどさ。


「この間先輩の誕生日会があってさ、その時の先輩の格好、上下スウェット、信じられる? 自分の家だからと言って、人来るんだからもうちょっとマシな服装しろという話だよね?」


そういえば、この間は本当に先輩のお誕生日会があったんだった。夢のせいですっかり忘却してしまっていた。


「あとさ、イチゴのホールケーキ持って出たら『今年はチョコのがチョコっと欲しかったな』って、信じられる?」


「ああ、先輩そういえば言ってたね、そんなこと」


「え?」


「え?」


「......いたっけ?」


本気かこやつ。私は田辺くんかよ。


圭子は性格が悪いと、自他共に認められてる。

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