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第24章 ひらひら
#N
N「今年もあと1ヶ月かぁ…。」
O「そうだなぁ。」
N「まーくんの誕生日まであと3週間…。」
O「…おう。」
N「どうしようかなぁ。なにあげようかなぁ。 」
O「頭にリボン巻いてさ、
"私がプレゼント♡"とか。」
N「・・・バカじゃないの。」
O「案外ベタに喜ぶと思うぞ(笑)」
12月になった。
もう少しでテストもあるのに、
まーくんはウィンターカップとやらに向けて
部活漬けの毎日。
ドンピシャでまーくんの誕生日に行われる、
俺からしたら忌々しい大会だけど、
バスケをやっている高校生なら誰もが憧れる
大会だそうで・・・。
"インターハイ、国体、よりも俺は
ウィンターカップを獲りたいんだよね"
"もちろん3大タイトル全部獲りたいけど!"
なんてキラキラと目を輝かせながら
バスケの話をしているまーくんは
どの瞬間のよりも生き生きしている。
だからといって初めての誕生日に
何もしないのもなあ、と頭を悩ませている。
N「・・・それ似合ってるね。」
帰り支度を始めたおーちゃんが
サッと首に巻きつけるマフラー。
O「ふふふ、だろー?さすが相葉ちゃん。
センスいいなー。」
N「選んだのはまーくんだけど、
マフラーにしよっていったのは俺だぞ? 」
濃紺のそのマフラーは俺とまーくんが
おーちゃんの誕生日プレゼントに渡したもの。
裏地が濃い青色をしていて、
折り重なった部分に
チラっと見えるのがおしゃれ。
O「ふふふ、この通り重宝しておるぞ。」
N「殿様かお前は。」
放課後の校内をおーちゃんと並んで歩き、
正門まで向かう。
おーちゃんの部活のない日は
ここまで一緒に帰ってじゃあね、って
別れるのが通例だった。
N「・・・ん?」
正門のあたりにちょっとした人だかり。
「いってぇな!何すんだこいつ!」
「うるっさい!気安く触んな!」
「可愛いからって調子乗ってんなよ?!」
・・・喧嘩か?あー、やだやだ…
おそらくおーちゃんも同じことを思ったのか、
目配せしてそろりそろりと
その横を通り過ぎようとしたその時…
涼「あ。にのちゃん!」