more & more
第7章 ふわふわ
相葉くんが、撫でていた手をおろし、
俺の頬を両手で包んだ。
俯いていた顔を持ち上げられ、
相葉くんとばっちり目が合う
な、なに・・・・?!
まるでキスするみたいなシチュエーションに
ドキドキが止まらない。
も、もしやこのままファーストキス、なんて・・・
まさかの急展開・・・!!!
目ってどのタイミングでつぶれば・・・
A「にのちゃんてほんと肌スベスベ・・・ 」
ドキドキ・・・・
A「ふふ、女の子みたい 」
ドキドキドキ・・・・・!
N「 ・・・ね、どしたの。」
もう!この距離、心臓に悪い!
A「 ふふ、にのちゃんが女の子だったら、俺絶対好きになってるのになぁ、って・・。」
ん?
オンナノコダッタラ・・・?
つまり、
逆に言えば
男の俺のことを好きになることは
絶対にないっていう・・・・
・・・なんだよそれ・・・。
N「 ・・・・っ、離せ!」
A「わっ・・・! 」
力の限り相葉くんを突き飛ばすと
よろけた相葉くんが驚いた顔をした。
A「 えっ!な、にのちゃん、どしたの!?」
N「・・・・。」
A「 何で泣いてるの・・・?」
心配そうに俺を見つめる相葉くん。
ああ、もう・・・。
そりゃそうだよね、わけわかんないよね。
N「 ~・・・っなんでもない。」
A「なんでもなくないじゃん、どした? 」
N「 ・・・・・頭いたいから・・・部屋戻る。」
A「 え、あ、ほんと?大丈夫・・・?」
コクンと頷いて、足早に部屋へと逃げた。
部屋にもどると潤くんが俺を見て
ぎょっと驚いた顔をした。
M「 どしたの!!目ぇ真っ赤だよ?」
N「・・・なんでもない。」
失恋しました。なんて言えるわけない。
そのままベッドに登って布団に潜り込み、
周りをシャットアウトした。