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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第11章 麻雀に明け暮れて

S学院は男子校で、制服も学ランみたいだ…

(んだよ、こんな学校行きたくねぇな)

まぁF高校に合格すればいいんだ、ここはあくまでも滑り止めなんだから、そう考えていたし

それなのに僕は受験勉強をほとんどしなかった
塾にも通ってなかったし、ウチで学習机に向かっても、マンガしか読まなかったから

何で勉強しなきゃなんないんだろ?そう考えるとバカバカしくなり、教科書すら読む気力も失せるってもんだ

この時僕は、全く勉強しなかったのに、成績は中の上だったという慢心さがあった
(勉強しなくったって、あのぐらいの成績なんだから楽勝だろ)
甘い考えだったと後悔してるんだが…

いつもの様に寝不足で学校に行き、教科書を開いても、授業は上の空で半分寝ていた

学校が終わればゲーセンに行き、ウチに帰って飯を食って風呂に入り、夜は深夜のラジオを聴いて夜中に寝るという受験生らしからぬ日々を過ごしてるんだから、ホント甘い考えだった…


(退屈だ…何か面白い事ないかな?高校行ったら面白い事でもあるんだろうか?)

いつもこんな事ばかり思っていた
当時の僕には、夢とか目標なんてものは無かったしね

全くヤル気の無い生徒だったな

ただ女にモテたい、カッコよくなりたい、でもどうすればいいのだろうか?
永遠とそんな事ばかり考えていた、うん

そして秋が過ぎ、冬を迎えようとしていた頃、僕はある友人の家に入り浸るようになった

その友人の名は香山 康司(かやま やすし)
当時の僕の家は賃貸マンションで、4階に僕が住んでいて、康司は5階に住んでいた

康司と同じクラスになった事は無いが、同じサッカー部で帰りに何度か遊んだ程度の関係

コイツは早い段階でドロップアウトし、中3の2学期から学校に来なくなった

何が原因だったか忘れたが、親の離婚や素行不良やらで問題児扱いされ、気がついたらアイツどうした?って感じで

しかも、他校の女子と半同棲生活を始めていた、中3の分際で!

コイツは母親と二人暮らしだったが、母親が昼も夜も働いて家に居る時間がほとんど無かった

母親もコイツの事は諦めているようで、警察の厄介になるような事だけはするな、とだけ言ったらしいけどね


僕は康司の部屋で麻雀に明け暮れていた

僕と康司、康司の彼女ともう1人を呼んで暇さえあれば麻雀をしていた、徹マンってヤツを


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