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悪夢特捜ドリムバン

第1章 悪夢特捜ドリムバン

「あ~あ、また仕事クビになっちゃった。何かいい仕事はないかな」

風森空は波止場で海を見ながらスマホを操作して転職情報のSNSを見ていた。
海を見ていると何とかなりそうに思えてくる。

仕事をクビになった原因はケンカ。
空は正義感が強く熱血であるので、勤務していたレストランで客の女のコに絡んだタチの悪い男たちを叩きのめしたのだ。

原因は相手にあり、しかも複数だったことを考えればそんなに悪いことをしたワケではないが、完膚なき程に叩きのめし過ぎたか・・。
複数の男たちは骨折や打撲で今も病院に入院している・・

「仕事を失ったのか。さぞや心が傷ついているだろう」

バクモンスターゼツボウは空に悪夢を植えつけようとするが、空の心の傷が全く見えない。常に前向きでポジティブな空は仕事を失った時でさえ次の仕事のことを考えて前向きなのだ。

「仕事を失ったのに心の傷が全くないとは、何という男だ・・んっ、こちらはかなり深い心の傷だ、いい匂いだ」

ゼツボウが目を付けたのは小学生の女のコ楓。キッズアイドルとして活躍しているのだが、同じキッズアイドルの友達が事故で亡くなってしまったのだ。しかも、その友達とはつまらないことでケンカして「大嫌い、絶交」とひどいことを言ってしまったままである。
謝って「大好き」という本当の気持ちを伝えることもできないまま友達は逝ってしまった。

友達を想って泣いている楓にゼツボウが迫る。

「なんだ、あの悪魔みたいなヤツは・・危ない」
ゼツボウが狙っているのに気づいた空は楓を抱いて逃げる。

「なに、あの人、ロリコンの人さらい?」

「少女誘拐犯だ、すぐに警察を呼べ」

楓を抱える空を見て人々がざわつき始める。

「この怪物が見えないのか?ここは危ない、早く逃げろ」

空はゼツボウと戦いながら人々に呼びかけるが、人々にはゼツボウの姿は見えない。気が狂った男が少女を抱いて暴れているようにしか見えない。

「怪物がいるのは本当よ。おじちゃんはあたしを助けてくれてるの」

「おじちゃんじゃない、お兄ちゃんだ」

戦いながらもおじさんは否定する空。しかし、人間の力をはるかに越えたバクモンスターにはかなわずやられていく。何とか楓だけでも逃がそうとする空にとどめをさそうとゼツボウの巨大な爪が迫る。

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