テキストサイズ

こじらせた初恋

第8章 君と僕にあるもの

二宮 side







智「相葉ちゃんとどんなかんじ?」



居酒屋で気持ちよく飲んでると、下世話な同僚が下世話なことを聞いてくる。



ニ「どんなかんじも、そんなかんじも無いですよ」



求めてるようなことは、答えてやんない、って思って焼酎の残り少しを一気に飲んだ。



大野さんは、ブーブー言いながら、ビールの追加を頼んでいた。



俺もビール。



じゃ、ビール2つね、と店員さんに伝える。
この人、男なのに大野さんのキレイさに見惚れてるな。



このアホな同僚は自分のことを何にもわかってない。



大野さんは、今の会社に入って、新入社員の研修で出会った。



ふにゃんと笑いかけてきたと思ったら、前々から友達だった?と思わせるようなテンションで話しかけてきた。



あまり人好きしない俺の心を簡単に溶かしてくれた。




初めましてだったけど、俺は大野さんの存在を知っていた。



俺は、今の部長が、面接の時に、絶対俺の部署に入れることに決めていたらしい。



入社早々、今の部長に直で言われた。



研修の後発表される、人事になんのワクワクも無いまま、新人研修に参加していた。



会った時、ああこの人か、と。



もっとバリバリのガタイのいい奴想像してたからビックリした。



今で言う、大野さんの幼馴染みたいな、仕事できます!ってかんじだと思ってた。



でも実際会うと、ふにゃんとした顔に、のんびりとした雰囲気で驚きを隠せなかったけど。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ