テキストサイズ

幸せの欠片 *超* 番外編

第4章 奇妙な同居生活


かずの顔が悲しげに歪む

「…ずっと、って訳には行かない」


…何となくは、分かっていた

かずとこのままずっとなんていられる筈がないと言う事は



だってかずは、ここで同じように息をしてる訳じゃないし

生活して、生きている訳じゃない




「まぁさ、先の事は考えてもしょうがないでしょ?

今を楽しもうよ!…せっかく一緒にいられるんだからさ」

なにかを振り切るように笑うかずには、もう何を言っても望む答えは返っては来ないだろう


だけどきっと

かずは時が来たら話してくれる


それまではかずには、笑っていて欲しい

悲しい顔はさせたくない




「そうだね、楽しもうか」


だから敢えて

俺も笑顔を作ってそれに合わせてやる



一緒にいられるだけで

週末には朝まで抱き締める事が出来るだけで



…充分だと思い込むしかないじゃないか

ストーリーメニュー

TOPTOPへ