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Everyday Love MORE

第6章 ひと夏の経験【青黄】





その様子を確認するとホージーはやっと布団を剥いだ。
生娘のようなリアクションをしてしまった自分を嘲笑う。
だが、エチケットとしては良かっただろう?と言い訳もしてみる。
ホージーは天井を見つめて考え出した。さっきまでこの自分の手でジャスミンを抱いていた。それがちょっぴり恥ずかしいがとても嬉しいことだった。
顔を真っ赤にさせて恥ずかしがったり耐えきれず快感に顔を歪ませる彼女は最高に可愛かった。
逆に異物感や不快感、痛みに苦しむ彼女を見るのはとても辛かった。そんな思いをさせまいとは思ったがこれは仕方がないこと。奇術師や特殊な体質ではない限り痛みを感じないことはないだろう。
だが、最終的には微笑み、自分を受け入れてくれた彼女を見て幸せな気持ちになった。この笑顔を一生守りたいと思った。

「あら?狸寝入りはおしまい?」

冷静さを取り戻したジャスミンがホージーに取ってきた水を渡す。

「サンキュッ…違う、あれはエチケットだ。」
「エチケット?どの口が言ってるのよ…」

ジャスミンはベッドに腰掛けた。それを見てホージーは上半身を起こし、ジャスミンの腰に手を回した。
起き上がったことからホージーの鍛え上げた美しい体がダイレクトに目に入ってくる。電気が明々とついているため尚更。

「ホージー…服着ない?冷房効いてるから風邪引くわよ?」
「朝になったら着る」
「そう…」

強く言われたため、それ以上は言えなかった。
本当、どの口がエチケットなんて言っているのかしら…

「ふぁぁ…眠いな」
「寝ますかい?」
「そうだな、昼間眠くなったらプロ失格だ」

ホージーらしい言葉にジャスミンはニッコリ笑うと電気を消した。
お互いの体に腕を回し、見てるだけで暑くなるぐらいピッタリとくっつく2人。

「おやすみ、ホージー」
「あぁ、おやすみ」

2人は再び夢の中へと旅立った。


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