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Everyday Love MORE

第7章 危険な関係【白黄←青】






「ジャスミン、風呂に入らないのか?そのままだと風邪引くぞ」
「私は大丈夫だから」
「そうか。」

ほら服着ろ。とホージーはジャスミンの部屋着を差し出す。そのまま置いていった過去を思い出してジャスミンは寝返りを打ち、ホージーに背を向けた。

「ちょ…」
「早くお風呂に行ったら?」

小さく苦笑するのが聞こえる。呆れたのだろうか。なら存分に呆れて欲しい。このまま幻滅して欲しい。
しかしホージーはあろうことがベッドに入ってきたのだ。

「っ、何してるの?ホージーこそ風邪引くよ?」
「いや、俺も大丈夫だ。」
「あっそう…」

ホージーが後ろから抱きしめる。必死に振り払おうとするが当然男の力では敵わない。

「ほぅじ、はなしてっ…」
「テツに申し訳ないとか思ってたのか?」
「は、あ、当たり前でしょ!最悪なこと…」
「何でホージーが申し訳ないって思うんだ?全部俺の勝手なのに」

その言葉にジャスミンは抵抗をやめた。

「ホージー?」
「俺が勝手に弱みに付け込んで、勝手に抱いてるだけだ。ジャスミンの気持ちは無視してる。最悪なのは俺。ジャスミンが気に病むことは何にもない。」
「そんな事言われたって…!」

あまりにも弱々しい声に思わずジャスミンはホージーの顔を見た。
その顔はいつものクールな表情ではなく。今にも泣きそうな見たこともない表情だった。

「ホージー…?」
「ジャスミンのことが好きなんだ。」
「えっ…」

そんなこと明確に言われたことがなく、ジャスミンは息を詰まらせた。
最近はテツにすら言われていないので不覚にも脈が1拍跳ね、顔は熱を持つ。

「身を委ねてみないか、ジャスミン。」
「ホージー…」

ジャスミンは体を向き直すとホージーの胸板を抑えていた手をそのまま背中に回した。

「ジャスミン…」
「もう…引き返せないんだったら…乗ってやるわよ」

ホージーは噴き出すように笑うとジャスミンの唇に噛み付き、舌をねじ込む。キスをするのは初めてだ。
もう後戻りできないのならこのまま堕ちるところまで、堕ちるのみ。



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