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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ

そして・・・・考え続けた私は

ふと思ったのです




〃なぜ・・・優人は〃




そう考えながら

私の頭に浮かんだこと






『・・・』



頭に来て・・・私が…引き合いに出した

例の女の子のこと





それで逆に優人が怒ってしまって…





あの時、私きっと

〃『同じ気持ちでしょ?』〃って

優人に言いたかったの



何もない…親しい人を

そんな風に言われたら

あなたも嫌な気持ちになるでしょ?って





だけど…本当に私が…

優人に対して

〃同じ気持ち〃なんじゃないのかな

って思ったことは




数日前の・・・出来事



エリカ・・・と優人が言った

その女の子からメールが入って

優人のケータイが鳴り続けていた

あの日のこと




私は・・・理由もなく

なんだか動揺して

なんだか不安になっていた




それは…ほんの一瞬

一時的な感情だったけれど





私の中に…確かにわき起こった

不安や恐れに似た感情




それは…つまり

浮気だとか

そういう事を疑ってとか

そういうものではないの

それだけは…わかる




例えば…そのエリカと言う子が

優人の元交際相手だとしても

(様子から見てもさすがにないけれど)

別に、おかしくもなければ

それを咎めようなどと

私は全く思わない



優人が…言ったように

それは私も同じ




なのに…どうして

動揺したのかな、なんて

私は・・・ずっと思っていた




私は・・・私たちは


気持ちが通じていない


なんて事は・・・ない。





思いもよらぬ出来事

願ってもない奇跡




それは…私と優人にとって

なにものにも代えがたい〃幸せ〃




今の幸せが

今でも夢みたいで

壊れてしまうんじゃないか、って

どこかで恐がっている自分がいて




そこに…理由という理由なんかなくて




もしかしたら

さっきの優人は




優人も・・・そんな

自分でもよくわからない

咄嗟にわいた気持ちに

言葉が追い付かなくて

つい…あんな事を言った

だけなのではないかな・・・って




私・・・思ったの






〃私・・・二度と優人とはなれたくない〃





そんな私と

同じ気持ちだったんじゃないのかな、って

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