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COLOR’S~殺したのは私~

第9章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)①

「一茶?どうしたの?」

苛ついている俺に背後から様子を窺う琥珀。

「別に」

つい琥珀を冷たくあしらってしまった。

「一茶……」
「だから何だよ!」

ダメだと分かっていながらも琥珀に当たって
しまう。

いつだって琥珀は怯えている様子を俺に見せる。

幼少の頃も、小さい喧嘩で最初に泣くのは琥珀であり、朱夏がそれを慰め碧海は俺を難しい言葉で叱咤していた。

琥珀だけは表現力に乏しく言いたいことはいつも言えずじまいだった。

しかし今日の琥珀は違っていた。

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