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好きにしていいよ

第10章 大切にしたい気持ち





ゆらゆらと揺れるカーテンの隙間から、朝の光が差し込む。

手を伸ばせば触れ合える距離に、黒谷敦史がいる。



夢じゃなかった………


俺は黒谷敦史に、ちゃんと好きて言えたんだ。

おはようと声をかければ、引き戻される身体。

恋愛経験がない俺には、何もかも輝いて見えて、繊細なことでも新鮮な気持ちになれる。




「んっ…ぁん」

「ふふ、良い反応…」

「あっ…やめっ…まだ…俺…起きたばか…だぞ…はぁ…んっ」

「お前が隣りで寝てて、欲情しないのがおかしいだろ」




まったりと過ごしたかったのに、

すでに黒谷敦史の指先は、シャツのボタンを外しかけている。

はだけたシャツから、ぷっくりと尖った乳首が主張していた。




「やぁ…んあっ…だめっ…」

「ダメじゃないだろ?物欲しそうな顔してるぞ」




突起を指先で押し潰されながら、耳の側で低音ボイスで囁かれる。

低くて甘い声に、

感じやすい俺の身体は、それだけで腰が砕けそうになる。




「…っん…ぁ…ん…」




スウェット越しに欲望を掴まれて、

黒谷敦史の手は、快感にに導くように触れてくる。

直には触れてくれなくて、もどかしい動きに無意識に腰が揺れていた。




「はぁ…んっ…ねぇ…お、ねがっ…い…はっ…ぁ…」

「何?言わなきゃ分かんねーけど」




絶対…嘘だッッ!!

ニヤニヤと笑う黒谷敦史は、どこか勝ち誇ったような顔して悔しい。

だけど羞恥心より、快感の方がずっと上回っていて…




「お願い…さわっ…て…」




恥ずかしさに、頭が沸騰しそうだ。

そんな俺を黒谷敦史の手が、優しく撫でる。




「良い子だ…」






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