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君はぼくの全て

第13章 補習 3



まーくんの初めての試合は、これと言ってまーくんに大きな活躍はなかったらしい

ただ、大きなミスもなく初めての試合にしては充分働いたとゴリラ部長が言ったとか言わないとか

それは

現地解散だったまーくん達と一緒に帰りながら、見られなかった試合内容を話す智に耳を傾けて得た情報


「試合、見てなかったの?」

まーくんにそう聞かれても、上手く答えられなくて

電車の揺れを理由にして、ぎゅっとまーくんの肩の辺りにしがみついて顔を伏せる


今、顔を見せたら絶対泣く

だって頭の中、色んな気持ちがごちゃごちゃになってて訳分かんなくなってるんだもん

「ごめんね……」

「何か、あったの?」

ああ、この声

顔を見なくてもすごーく心配してるのが分かる


「雅紀は心配いらねぇよ。こいつの問題」

潤くんが笑いながら “なぁ“ と俺を小突いた

「心配するに決まってんだろ。かずの事なんだから!」

しがみついてた俺を更に上から抱き締めるまーくんに、ずっきゅんと胸を撃ち抜かれた



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