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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第8章 ~ステージ上で倒れる郁~

◇車の中◇

-有理(夕陽)視点-

「みんな、今日のイベントも必ず良いモノにしよう」

「栄司さん、言われなくてもわかってるよ~♪」

車を運転してるマネージャーの肩に、助手席に座ってる筑紫君は、頭をポンと乗せる。

「うーん…。」

「翔、どうしたんだ?」

剣君は、何か考え事をしている翔君に話しかける。

「握手とかツーショット撮影は、まだ耐えられる…。
だが、いくらファンとはいえ、中年男性とのハグは正直まだちょっと…。」

「俺も同意見だ
だけど、これも仕事のうちだ
AV業界みたいに、いろんな人とセックスするわけじゃない」

「剣君の言うとおりだよ
ハグぐらい耐えなよ」

「うむ…。」

剣君と僕の言葉に、渋々頷いた。

翔君はイベント企画の段階から、ファンとのハグに難色を示している。

ハグ自体は良いけど、中年男性にハグするのに抵抗があるみたい。

確かに、僕達のファンの中には中年男性のファンも結構いる。

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