
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
「は?――――彼…ホテルにいるんですよね?」
私の発言にサニは、深くため息を吐いた
「――――戻って来ないから、ここに来たの!行きなり社長出せって言ったら怪しまれるから、先ずは秘書の貴女に声をかけたのよ…」
は?戻ってない?
三時間――――…?何処に?
「…連絡したらいいじゃないですか」
「連絡拒否られてんの!行きなりよ?行きなり!!三時間前は繋がったのに!」
――――別れてから…繋がらない曽根のスマホに苛立ちを見せるサニ…
「ま…完全にフラれたんだって分かったけど…なんだかムカつくわ」
じゃぁ…曽根は何処に行ったのか?少しだけ心配になった――――…
私はあわててGPSを起動させようとスマホのアプリを開く――――…
が、あの時ムカついてアプリを消した事を思い出す!
