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パインズ事務所は
3階建ての雑居ビルの
3階のワンフロアを借りていたが
古い雑居ビルなので
エレベーターが付いていない。

薫子は事務所へと続くビルの階段を登り
事務所のドアを開けようとしたとき…

ドカッ！
っと大きいなにかが倒れる音を聞いた

…えっ？なに？

ほどなく
なかから
『ゴローさん！やめてください！！』
と大きな声で
健太が先輩マネージャーの
八重樫五郎に懇願していた…

『離せってゴロー！　俺はこいつだけは許せねえ！　お前なんか、人間じゃねえよ！』

…えっ？いったい何が起きてる？
薫子は身体が恐怖ですくんで
事務所のドアの外で固まっていた。