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桜花楼の恋

第9章 甦った記憶

横「よし全員そろったね」

五「俺と塚ちゃん、良亮と郁人・二階堂は北山の傍にいる」

横「頼んだよ」

橋「任して、ニコッ」

河「あいつには何も知らせてない、それでいいんだよな渉?」

横「今の状態で、この話しを聞くのはキツイだろ」

塚「確かにね」

五「賢明な選択だ、フッ」

ニ「千賀は、どうしてついて行くんだ?」

千「そりゃ宮田がいるからに決まってるじゃん」

塚「それだけの理由で?」

五「まっ、トッツーの補佐的役割って名目だけど」

ニ「邪魔するんじゃないぞ」

千「へいへい」



本当は、丸ちゃんの手助けなんだけどなぁ…ニヤッ



横「トッツー」

戸「だいじょうぶ心配しないで、ちゃんと河合と練習をつんだから」

横「ふっ」



それから、俺達は宮田一座が興行している小屋まで行き。



母「お待ちしておりました、さっどうぞこちらへ」

父「俊哉、いらっしゃったぞ」



あっ、いた!ダダッ



宮「千ちゃん」

千「宮田、ギュッ」

横「お前らが抱き合っててどうするんだよ、フッ」

戸「クスッ」



トッツーは、久しぶりの町の景色に周りをキョロキョロと見渡しなんだか嬉しそうで。



戸「人がいっぱい、フフッ」



そこから、今度はいよいよガヤさんが待つ屋敷へみんなして向かう。



父「乗って下され、さっ」

戸「ありがと、でも歩きたいんだ」

母「変わってないでしょ、ほらあの店が河合の若旦那の問屋ですよ」

戸「河合の…」



ふと視線が止まり。



戸「凄い、こんなに大きな店だったんだ」

横「大した男だ、あの若さで親の跡を継ぎ切り盛りした上でお前を護ろうとしている」

戸「うん、グスン」

横「郭を出たら手伝ってやりな ニコッ」

戸「コクン」



後は言葉にならず涙ぐむトッツー、そして。



「宮田一座一行の皆さま、お着きになられました」



これから、俺達の大舞台が始まろうとしていた。



「待っていたぞ」

「楽しみにしています」



宏光、待っていてね必ず成功させガヤさんを連れて帰るから。

俺達みんなで━




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