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桜花楼の恋

第7章 募る想い

・二階堂side

いま俺の目の前には、わったーから貰った鈴がある。

そして…



横「俺に用がある時は鈴を鳴らせばすぐさま駆けつけ知らせてくれる」



どうしようもなく鳴らしてみたくてしょうがない自分が、そこにはいてさ。



千「ニカ、さっきからなにをやっているんだ?」



その横には、もちろん千賀が。



千「…鈴?」

ニ「触るな!」

千「なっ、そんなに怒鳴らなくてもいいじゃん」



とたん千賀はイジけてしまい、しかし構わず俺は悩み続け。

下した結論、それは。

これは試しだ、本当に来るかなんてやってみなきゃ分からないし。

いざ鳴らしたら来ない…なーんて事だってあるかもしれない。

よし!

俺は鈴を手にすると気合いを込め、チャリン



高田「お呼びでしょうか二階堂の坊ちゃん」

ニ「‥‥っ」



きっ、来たあぁーっ



高田「ご用件は?」

ニ「今、どこから来たの」

高田「はっ?」

ニ「空?それとも」

高田「何か用があったのではないのですか?」

ニ「試しに呼んでみただけ ニコッ」

高田「しっ、失礼するでござる シュッ」



あっ、消えた。

んー気になる、そっかもう1度呼んでみたらいいんだ。

チャリン!



高田「なに用で?」

ニ「あのさ、さっきはどうやって消えたわけ?」

高田「それは言えません」

ニ「えぇーっ、教えてくれたっていいじゃん」

高田「シュッ」

ニ「こらぁ、勝手に消えるんじゃねぇ」



くっそ、こうなったら意地でも言うまで鳴らし続けてやる。

チャリン!



高田「今度こそ本当に用があるんでしょうね」

ニ「なんで答えてくれないの?」

高田「忍びがそう簡単に忍術を教えるわけがないでしょ」



シュッ!

くっ、諦めないぞ俺を甘く見るんじゃない。

チャリン―



高田「いい加減にして下さい坊ちゃん」

ニ「じゃ教えて」

高田「嫌です、シュッ」



チャリン!



高田「私にもやる事があるんですから、ハァ」

ニ「だったら出て来なけれぱいいじゃん」

高田「それが主の命令なので仕方なく、シュッ」



チャリン!




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