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蜜蜂オヤジ。

第21章 10年の歳月…。

『そう…。じゃあ仕方ないかな… …うん、柚さんゴメンね。あ…はあはい。ジャネ…!』


菫は柚から
海には連絡とれそうもないと
返事をもらった。


……まあしかたないか…。

でも
お父さんには
もう一度会いたいな…

あの頃は
お父さんのお仕事が忙しくて
私が寺山家の嫁であった数ヵ月
ほとんどおしゃべりすら
したことがなったけど
この前にお喋りしたお父さんは
おおらかで…
なんだか包み込むような包容力があって…

うふっ…
でもどこか
可愛らしいしぐさもあって…

もう一度お喋りさみたいなぁ…。


菫はそう思いながら
経営するオフィス兼店舗の窓から
空を見上げた。

鱗雲がきれいな秋の空が
広がっていた。

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