テキストサイズ

僕ら× 1st.

第13章 ク"ニコ"ム --Shu

「…緊張、したっ……」

逆に俺の方が笑いだす。
俺ったら彼女のこと、迂闊にもマジで好きなんだ……。

「柊君。私、ドキドキしてるのよ?ふふ。何か初々しくて、処女になった気分。あれ?柊君、流石。もう復活してるね」

「…処女がそんなこと言うかよ」

「実はね、私。ピル飲んでるから、ゴムなくていいのよ?」

それは、避妊のために…なんだろうな……。
今まで何人もの男とシてきた証…。

「でも、つけてくれて嬉しかった。次はそのままの柊君を感じたい…さて、何秒もつかな?」

キレイなお姉さんはニッと笑う。

「言うね。さっき俺の指で潮吹いてたくせに」

「うん。すっごく気持ちよかった…ねぇ、もっと、して?」

キミは俺の知る限り、最高のスパイ。

「柊君、好きよ」

ウソだとわかっていても、キミの手の上で転がることが、とても気持ちいい。

「俺も。彩華さんだけだよ」

"好き"という言葉を口にするには、あまりに温度差がありすぎて、彩華さんがもっと俺に夢中になってくれてから、俺が大人になってからって強がった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ