
僕ら× 1st.
第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn
観客が引いてきた河原。
私たちの周りで肩を寄せあっていた恋人たちも立ち上がって歩いてく。
立ち込めていた煙も晴れきて、漆黒の空が浮かび始める。
「あ、帰らなきゃ」
お兄ちゃんが迎えに来てくれる。
でも、身を起こそうとした私を先パイは引き留めた。
「家まで送るから、もう少し……あのさ、花野ちゃん…。もう、俺とつきあえ?」
先パイから響いてくる声……。
んん?
「俺、花野ちゃんのこと、好きだよ」
顔を上げたらすぐそこに吉坂先パイの顔があって、その瞳は私をじっと見ていて……。
どきん。
甘い感情が私を貫く。
「吉坂先パイ…?」
だって今まで…。
「本当は花野ちゃんのこと、妹なんかじゃなくて彼女にしてぇ」
今まで見たことない眼差しに、私の胸は早鐘を打ちだす。
「突然でびっくりした?でも俺は真剣だから」
真剣って……。
そんな、伊織君みたいな声で……っ?
だけど喋り方はちょっと違くて……っ。
私たちの周りで肩を寄せあっていた恋人たちも立ち上がって歩いてく。
立ち込めていた煙も晴れきて、漆黒の空が浮かび始める。
「あ、帰らなきゃ」
お兄ちゃんが迎えに来てくれる。
でも、身を起こそうとした私を先パイは引き留めた。
「家まで送るから、もう少し……あのさ、花野ちゃん…。もう、俺とつきあえ?」
先パイから響いてくる声……。
んん?
「俺、花野ちゃんのこと、好きだよ」
顔を上げたらすぐそこに吉坂先パイの顔があって、その瞳は私をじっと見ていて……。
どきん。
甘い感情が私を貫く。
「吉坂先パイ…?」
だって今まで…。
「本当は花野ちゃんのこと、妹なんかじゃなくて彼女にしてぇ」
今まで見たことない眼差しに、私の胸は早鐘を打ちだす。
「突然でびっくりした?でも俺は真剣だから」
真剣って……。
そんな、伊織君みたいな声で……っ?
だけど喋り方はちょっと違くて……っ。
