道о明日に繋がる光
第17章 再会
『待てよ』
誠に腕を掴まれ
観念したように
振り返る
「久しぶりだねっ」
無理矢理作る笑顔
『おまえ、
心配したんだぞ?
何してたんだよ』
少し荒い口調で話す
「ごめんごめんっ
忙しくてさ(笑)」
重い空気を
飛ばすように
明るく話す
「そんな怒らないでよ
ね?」
真剣な顔で
あたしを見つめる
『よかった…』
「誠…?苦しいよ」
押し潰されそうなくらい
強く抱き締められる
体温が暖かくて
鼓動が聞こえて
あたし 視界が歪んでる
『逢いたかった』
耳元でぼそっと
つぶやく
誠、あたし
そんな女ぢゃない
誠に想ってもらう
資格なんてないの
『はる…俺
お前の事』
「誠!ごめん
あたし元カレと
より戻したの」
ぽかんとする誠
「だから
ごめんねっ」
下を向く
ねぇどんな顔してるの?
なんでなにも言わないの?
『そっか…
よかったな』
悲しげに笑う
『まぁ、あれだ
幸せになれよ』
愛しくて
ほんとわあたしだって
逢いたかった
秀ぢゃなくて
あたしわ誠が
「好きなの…」
『え…』
「ごめん
もういかなきゃ…
ばいばい」
精一杯笑って見せた
振り向かずに歩く
もう逢うことできない
ほんとに大好きな人
もっと早く
出会いたかった