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貴方だけを愛してる

第12章 君と見る空

事務所や先生、メンバーと話し合ってから1ヶ月が経った

俺たちが監視したり、事務所からの圧力などで一見するとニノの身辺は綺麗になったと感じていた

そんなある日、翔ちゃんと2人だけの撮影の開始を待っていたら

S「ニノと関係持った奴らなんだけど…」

A「ん?どうかした?」

S「…どうかした。はぁ…例のドラマスタッフはニノが話をつけて切ったよな?」

A「うん」

S「で、問題のカメラマンとプロデューサー、その手下みたいなスタッフ…この3名が俺たちが把握できてるやつ。で、そのほかにもいるわけだよ…」

A「そうだね…」

S「それがさ…その下っ端だと思うんだけど…俺の知り合いにたまたま繋がりがあるやつがいたらしく…見たんだってよ」

A「見た?」

S「そう…ニノの写真…」

A「え…?」

S「あいつら写真やビデオ撮ってそれを理由に脅して関係を続けさせるって言ってただろ?その写真っぽいのを自慢して見せてきたらしい…」

A「嘘でしょ!?」

S「俺だって嘘だと思ったさ!!でもな、嘘つくようなやつじゃないんだわ…。同じ業界じゃないやつだから…どこと繋がりがあるのかもよくわかんねぇの…だからそいつに調べさせてる」

A「それって事務所には?」

S「話してある…でも正直参った…あいつらどれだけのやつに見せてんのかわかんねぇな…週刊誌とかに売られたら堪ったもんじゃねぇよ」

まさかと思ったけど…そうだよね…

写真やビデオがある以上それを見た人がいるわけで、誰か特定の人だけが撮ってたのかどうかもわからない…

何人がその場に居合わせたのか

何人がその事実を知ってるのか…

A「…どこから崩していけばいいのかな?」

S「わからん。でも事務所が動いてる以上俺たちは何もしない方がいい。邪魔する事になったら最悪だからな」

たしかに…

怒りに任せてカメラマンやプロデューサーのところに乗り込んだって意味はない

まして他にも被害者がいる可能性だってある

迂闊に動けない

S「はぁ…面倒なやつにニノは捕まったんだな…」

翔ちゃんの言葉が重くのしかかる

A「かずくんは…やり直したかっただけなのにね…」

楽屋に重苦しい空気が漂う

簡単に片付かない現実に目眩しか起きない

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