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私と飼い主のはなし

第6章 転校生

女の子のちくちくした視線に肩をすくめていると、少し離れた澤田くんと目があった。
首を傾げるとすぐに目をそらされてしまった。


(どうしたんだろ…何かしたかな…)


あの雨の日、ドラックストアで澤田くんとお話してからよく学校でも話すようになった。
初めて出来た男の子の友達なのに嫌われたらなんだか悲しい…


(友達なのにあの日の夜、澤田くんの名前呼びながらオナニーしちゃったけど…)


思い出してつい顔が赤くなる。
気が付くとなんだか隣から視線が感じ、横を見るとニコニコして私を見ている久城くんが。


「え、あ…なに?」


「いや、さっきからコロコロ表情が変わっておもしろいなって」

「み、みてたの??」

「ずっとね」


は、恥ずかしい…
きっと私、変な顔してた…


「日向って、やっぱりかわいいね」

「え…?」

名前、何で…
久城くんを見ると妖しげに微笑んでいた。

「やっぱりわからないんだ」


ぞわっ
久城くんの手が私の太腿に伸びる


「やっ!?」

「しっ、大丈夫、後ろの席だから振り向かない限り誰も気付かないよ」


右手で口を塞がれ、
左手は私の内腿へと段々上がってくる。
大きな手が滑るたびにぞわぞわっと鳥肌が立ちそうになる。


「く、久城くん…?なんで…」


「なんでって…俺はずっと日向のこと見てたんだけどなあ…知ってるよ?君が変態だってこともね」


どくん。
耳元で囁かれて心臓が飛び跳ねる。
もしかして、どこかでわたしの姿を見られてた?
いつ…もしかして…


(私に写真とか送り付けてきた人….?)


もしそうだとしたら…
私は…
誰かにバラされたりしたら….

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