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貴方の涙は俺が拭くから ON

第10章 吐き通せなかった嘘3 智


3-1

律儀に「お邪魔します」と言った後
へぇ・・・ってきょろきょろしながら 
俺の後ろをニノがついてくる

ちょっと照れくさいような気もするけど、
とりあえず、見られてマズイものは出してないよな

と、思った瞬間 
ダイニングの椅子の背にかけてある
トートバッグが目に入った


「!!」

さりげなくしよう、と考える余裕も無い程驚いて、
素早く椅子の前に立ち、後ろ手にトートバッグを隠す俺

そんな俺を見て ニノが目を伏せてふっ、と笑う




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