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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第7章 伯爵とピノ彦


「なるでしょうね――――…二葉は可愛いですから…


でも――――…有森様がいますから…執着はしないと思いますよ?」



ピノ彦は棚に飾られた数々の葡萄園と白本家の思い出の写真に視線を向けた


その中に白黒の古い写真があり――――…


そこには…まだ幼い頃の白本の写真もあった


「懐かしいですか?私を取り上げたのもピノ彦さんでしたもんね…

母から何度も聞きました…若いのに…医学の知識まで持ち合わせているなんて…」



「時間はたっぷりありましたから…それに――――…知識がないと…ご主人様を守れません…」



ワインを受けとるとピノ彦は写真に背を向けた――――…



何百年も幼い姿のまま時を過ごしているピノ彦の歴史――――…


白本はその数十年しか関われないのだと思うと切なくなった…



「我が一族は――――…アレキサンダー様とピノ彦さんの支えになっておりますでしょうか?」



ピノ彦は振り替えると「もちろん…助かっています」と微笑んだ…




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