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ただ今嫉妬宮発動中!

第1章 嫉妬宮その1~N×A



N「……怒らないの?相葉さん……」


名字呼びしたのをまーくんに「なんで?」って


聞かれたのはスルーして、オレはまーくんに


レッスン場を後にした、さっきの自分の態度に


怒ってないのかまーくんに訊ねた。


A「オレが?なんで怒るの?」


ん?って顔して、そっち側から見てる。


N「オレの態度」


ぶっきらぼうに答えるオレにまーくんは


ニコニコ笑いながら近づいてきて


オレの頭をデカイ手でポンポンってしながら


A「早く一緒に帰りたかったんでしょ?ごめんね」


って言って、オレの髪をワシャワシャとしながら


顔を覗き込んできた。


……。


なんで、あなたが謝る必要があるのよ?


勝手に不機嫌になって帰ったオレに、何故か


先に謝るまーくん。


……でも、いっつもそう。


この人はいっつも。


オレの心を読んでるんじゃないの?ってくらい


オレの小さなプライドを守らせてくれる。


「ヤキモチ妬いてた」


ってさ。


多分、この人にはバレてたんじゃないかな?


でも、知らないふりしてくれてる。


違う?


そうじゃないの?


言わなくても、オレの態度やちょっとした顔色とか


行動とかでさ。


あなたには、オレの考えが伝わってるんじゃない?


だとしたら、尚更まーくんに先に謝られてるオレは


ガキすぎて。


本当にお子ちゃま。


N「……ごめん。まーくん」


小さい声で目の前にいる、まーくんにやっと


言えた。














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