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掟破りな恋をしよう。

第2章 彼の素顔。






嘘でしょ…。




よりによって隣の席が
あの神咲さんだったなんて…!!!!







これから仕事やっていけるのかな、私。








ついさっきまで期待で胸がいっぱいだったのに
急に幸先が不安になってしまう。



私は涙目になりながら
パソコンに向き合っていた。









あ、そうだ。




「水波さん。」

「はいはーい?」

キーボードを軽やかに叩きながら
水波さんが返事をする。


「社長が、書類ありがとうって言ってました。
代わりにお礼を伝えてくれと言われたので…。」




「ん、了解〜。
未来ちゃんも資料持っていってくれてありがとね。
助かった。」





「今日入ってきた後輩をいきなり
パシリみたいに使うんじゃねーよ。
だからあんな事に…。」

話を聞いていたのか、隣で神咲さんが
パソコンの画面を見つめながらボソッと呟いた。





うぅ………っ!!

忘れたくて堪らなかった傷を
再びえぐられる。






「おい誠斗。
こいつ、10Fの廊下でつまずいてお前の資料
盛大にバラ撒いてたぞ。」


「なっ…………!??」





ちょっと!!!


この人は
ほんとに、もう…!!!!!!




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