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二人のキセキの物語 MN

第35章 クリスマスの二人7 潤くん


7-1

ニノを乗せてんだから 今は運転に集中しろ
万が一にも、億が一にも、事故なんか起こしちゃいけない


口元も、気も引き締めてハンドルを握る

けど、俺の心の中は ブリザードが吹き荒れる大嵐だった


さっきのニノの言葉

頭をすっぽり覆うファンキャップと 周りの喧騒のせいで
実際に俺の耳に届いたのは
「・・ぃだょ・・・」と言う
意味を成さない言葉の断片


それを「好きだよ」と補填、推測してしまうのは 
余りに図々しいってもんだろう



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