二人のキセキの物語 MN
第52章 遠距離の二人4 潤
「台詞も日本語ばっかなのに 英会話なんて必要かなぁ」
なんて零してたけど
監督もスタッフも英語しか話さないんだから
そりゃ必要だろ、と言ったら 苦笑いしてたっけ
「それに この映画で認められたら これからもハリウッド作品へのオファーが続くかも。
そしたらもう日常会話には困らないくらい英語が出来ないとマズイだろ」
「え?そんなことあるわけないじゃん、俺なんて、将校でも何でもない末端の一兵士なのに」
いやいや、そんなのわかんねぇだろ
一兵士だって何だって
ちゃんとしたオーディションで実力を認められて
参加することが決まったんだから
チャンスはどこに転がってるかわからないんだぞ