二人のキセキの物語 MN
第53章 遠距離の二人5 カズ
それでも もう荷物も預けちゃったし
仕方ないか、と諦めて
潤に連絡しようとした
幸い、座席にはコンセントもUSBポートもある
早速心許なくなってたスマホを充電しようと思ったんだけど
手荷物にした鞄を掻きまわしてもそれらしいものが無い
「あぁぁ・・・しまった・・・」
ベッドサイドに置いてあった充電器とケーブルを
鷲掴みにして スーツケースに放り込んだ記憶が甦る
慌ててスマホを見ると 残りは僅か5%
こんな事ならゲームなんかするんじゃなかった
普段の俺にとっては 特に狼狽える事態でもないんだけど
今はマズイって!