二人のキセキの物語 MN
第55章 背中合わせの二人1 カズ
その後すぐに
スマホを奪い返したらしい潤の声がして
「おい、本気にすんなよ」
「あ・・・うん」
「今のは、アレだ・・ほら、雅紀は大袈裟に言って面白がってるだけだから」
「あ・・・うん、わかってるよ」
「マジだって・・俺は別にそこまで」
「ふふ・・だから、わかってるって」
「・・・・・・」
抑えようとしても 浮かれて声が笑っちゃうから
きっと潤もそれを感じ取ってるんだよね
電話の向こうでどんな顔してるか
想像ついて また笑いがこみあげる