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『ま゜』

第3章 魔界街→パックサン

 だが、かろうじて、後、1回は戦える。

 水戸さんは思った。次も死ぬと……。

「水戸どのぉーっ!!」

 最後のよみがえりのアーサーが、呼んでいる。

『ま"』

「私はあまりにも防御力に欠けています。ここは譲ります!!」

 たしかに、敵に触れただけで骨となるような戦士に、魔王を倒せとは、酷なる話。これで、何人ものプレイヤーが泣いたことか……。

 だが、ここでゲームオーバーにするわけにはいかない。

(やってやるわ!)

 水戸さんは、気合いを入れ、扉の向こう側へ、足を踏み入れた。




『ん、な"ぞ*(あれ? なんでメカが来ないの?)』

 一人だった。

『わ"わ"わ"わ"(うそうそうそ……一人?)』

 目の前には、巨大な魔王がこちらを見ている。

『タ*イ<ム゜(ちょっと待って)』と水戸さんは、一度外に出る。

 外には、アーサーとメカ水戸さんが並んで待っていた。

『カ'モ^ン゜(来いよ……)』

『ソコニ入レルノハ、一人ダケです』

『お*そ`い゜(いまさら!? さっきまで突っ込んで来たのは、なんだったの?)』

 水戸さんは、メカ水戸さんに交代を促す。

 メカ水戸さんは、頑なに拒否。

 水戸さんは、武器を持っておらず、唯一の武器がメカ水戸さんだ。

 とても、あま噛みだけで勝てるような相手ではない。

 水戸さんは、なにか裏技はないか考えた。

『に`せ゜こ*な*み"こ^ま"ん'ど(上上下下右左右左……)』

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