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『ま゜』

第8章 ドラゴンキングとの戦い

「やったーーっ!!」

 少しずつ容姿が人間に戻りつつある音子は、画面に流れるエンドロールを見ながら、歓喜に震え上がった。

“くぅ……まさか、クリアするとは……”

 音子は、ゲームの神の首もとを掴んだ。

「さあ、どうするの? ちゃんと帰してくれるんでしょうね」

“むむむ……”

 やがて、画面が乱れはじめた。

 雑音と共に、文字がバラバラに崩れ出す。

“なに、バグっただと!!”

 音子を振り払い、キーボードの前に立つと、カタカタと叩きはじめた。

“う……ビクともせん……これは、ただのバグではないな……”

「おそらく……ウイルスかも」

“ウイルス!? バカな、私はゲームの神、バグはともかく、ウイルスを発生させるものなんて、ないはずだ……まさか……”

 ゲームの神は、気付いた。

“やつか……あの屍女かぁーーっ!!”

 多種のゲームキャラが右上から左下に流れていく画面を眺めながら、キーボードに拳を落とした。

「そうよ……だって、水戸さんもゲームのキャラとしてゲームの中に入ってプレイしてたんだもの。口から流したウイルスは、コンピューターウイルスに変化してドラゴンキングだけでなく、ゲームそのもの……いや、システムそのものを狂わせたんだわ」

 ヴィーーーー

 ブザーのような音が闇を揺さぶる。

 画面の中には、水戸さんの姿が見えた。

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