無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「っっ!?」

見られた…
迂闊だった…

〈どうなんだ〉
「…」
〈聖〉
「……る…」
〈何？聞こえなかった〉
「…俺は…響と付き合ってる…」

「っっ!?」

〈その子の家にいるのか？〉
「違う」
〈そうか〉
「この事…言わないでくれ…周りが余計うるさくなって響が…」
〈…分かった。電話して悪かった〉
「…ちょっと待て」
〈何だ？〉
「何で俺が響と毎日買い物してるのを知ってるんだ…親父はスーパー行かないだろ…」
〈聖の事を探していたんだ〉

家まで来てるかもしれない…
俺が響の家に住んでるのがバレてるかもしれない…

「俺に…何かあったら警察から連絡行くだろ…？」
〈本当に樋口さんの家にいるんじゃないんだな？〉
「ああ…一緒に飯食ってるだけ…」
〈…そういう事にしておいた方がいいのか？〉
「…知ってたんだな…だけど…俺が響を支えなきゃいけないから…響のトラウマ消せるの…俺だけだから…」
〈これからはちょくちょく連絡入れてくれ。母さんも心配している〉
「ああ…悪い…」
〈授業始まるだろう。切るぞ？〉
「ああ…じゃあな…」

そう言った瞬間俺の手からスマホが滑り落ちた

「聖…？」
「ごめん…っ…親父にバレた…っ…」
「…そっか…謝りにいかなきゃ…」
「俺一人で片付けるから」
「いや…これは私が原因だから…」
「…せめて一緒に行かせてくれ」
「うん…w」

プルルル…

「響にも電話？」
「…出なきゃダメかな？」
「ん？」
「…父親から来て…」

ああ…
病院で会った人か…

「一応…出た方がいいんじゃないか？」
「…分かった…」

「何？」
〈響、単刀直入に言う