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本気になんかならない

第7章 好き?

ふたり、少し離れて歩く。もちろん、手をつないだりなんてしない。

正木さんは、通りのウインドウひとつひとつに目を輝かせる。

「ねぇねぇ、これ可愛い!」

「ん。俺は、これが似あうと思う」

だってさっき、これを見てた。そして、パッと目をそらした。

「え?高いよ、それ」

「それほどじゃないよ。それに安くて気に入らないものを100個より、高めでも気に入ったものを1個のほうが安あがり」

そう言うと、キャラキャラと笑った。

「ほしい?」

「ほしい!」

俺たちは店内に入って、スタッフに声かける。

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