テキストサイズ

本気になんかならない

第8章 バカ男子

「なあなあ、宮石。私とこの女とどっちが好きなのよ?って迫られて迷ったら最終的には、やっぱカラダで選ぶ?」

「いや、そんな修羅場ないし。それに完全、にらまれてるよ?」

と横の女子団体を指で控えめにさす。
男は手を払うように振る。

「いいんだよ。あいつらなんて、さらにシビアに男を選ぶんだから」

ひとりがそう言うと、もうひとりが歌いだす。

「顔も性格もハナマルで、年収数千万以上!
そんな男は滅多にいませんよ?Give it up!」

おもしろいコンビではあるけれど。
未だのんきに朝食中の部長のとなりで、”俺はこの会話に関与していません”と訴えるかのようにうつむいた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ