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本気になんかならない

第12章 1・2・3

タオルを巻いてお風呂から出ると、キッチンにエプロン姿のお姉ちゃんが立っていた。

「お姉ちゃん、お帰り!」

「ただいま。今ちょうどできたよ」

テーブルの上には揚がったばかりの天ぷらが並んでる。

「わぁ、おいしそう!」

私の大好物、おいもの天ぷらに手を伸ばすと、後ろから声が飛ぶ。

「おいっ、風邪引かないうちにさっさと服を着ろ!」

振りむくと、蕎麦ちょこを持ったお兄ちゃん。

「え?お兄ちゃんも帰ってたの?
背後にひそんでるなんて、エッチだぞ!」

眉をぴくっと動かして、お兄ちゃんは尋ねる。

「えっと、俺にこんな可愛い弟っていたっけ?」

「可愛い妹です!」

人が気にしていることをもうっ、

自室でパジャマを着て、テーブルに戻ると、年越しの天ぷら蕎麦が待っていた。

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