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本気になんかならない

第12章 1・2・3

「女子一同で渡すの?」

「みんなで渡せば怖くないでしょ?」

宮石君が怖がるんじゃないかな…。

私の想像では、そんなことしたら、彼はニコリともせずにドアを閉める。
そんな気がする。

「それって義理?」

「うーん。そうでもない。
もし、お眼鏡にかなったら、つきあうに決まってるじゃない?」

「そんな、棚ボタ狙いなんだ…」

「うん。正直ね、見てるだけで癒されるから。
王子と親しくなれたらって想像するだけで充分ってゆーか。
あんまり近くなりすぎると、幻滅することもあるでしょ?」

「…そうね」

わかっちゃいたけど、アイドル的存在なんだね…。

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