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本気になんかならない

第20章 リンドウの咲く季節

そのとき、スマホが鳴り、電話に出る。

「宮石君?ごめんね、
連絡ミスがあったみたいで。
今日はデートじゃない?」

「あ、ああ。何?」

「部室に荷物が置きっぱなしだから取りにきて?
今日ね、部活仕納めの日なのよ。
みんなで掃除してるの」

「わかった。今から行きます」

「じゃ、お願いね…
ったくもう、あと誰よ?
あんたたちも手を動かせー!」

切る間際に副部長が、
誰かを叱り飛ばす声が聞こえた。
くっと笑った俺は、
手短に支度をして家を出た。

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