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本気になんかならない

第21章 古りゆくもの

つぎの日、学校を休むことなく図書室を開ける。
その引きかえしに廊下で出会ったのは小浜さんだった。

「おはよう」

俺はそれだけの挨拶をして、
別々の教室に入るつもりだった。

叩かれて以降の行動を通して、思っているほど怖い女子でもないとはわかっているつもりでも。
話すこと、ないし。

けど、引きとめるように
俺の進行方向に身体を入れた小浜さんは、
聞きおぼえのあるセリフを放った。

「話があるの」

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