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本気になんかならない

第24章 唯一無二

「ピアノ、さすがです」

このピアノ男と彼女の関係がどうあったって

「キミもね。弾いてみる?」

俺が介入することじゃない。

「え?弾けるのか?」と部長。

「まさか。では、失礼します」

北里が選んだ男なら、それでいい。
俺は遠くから、好きでいるだけ。

「また、来いよ!」とピアノ男。

そっか、自分はアイドルの1ファンだと思ったら、少しは楽になれるかもな。

「大学で」と部長に声をかけ、コートをつかんで店を出た。

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