テキストサイズ

本気になんかならない

第25章 春雷

しばらくして
だらりとおろしていた手に
冷たい温度を感じ

視線を向けると
心細く笑う。

こんな濡れて寒い、よな。
断られて、居心地悪いよな。
いつくるかわからない雷も恐怖。

しずくのしたたる前髪の奥から
ネオンの矢印を再度見るけど。

入ったら俺、何もしない自信、、ない。

成りゆきで、雰囲気にのまれて
欲望に抗えなくなるだろう。

それに

きっと小浜さんは
俺を拒まない、んだろ?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ