テキストサイズ

本気になんかならない

第27章 熱

目覚めたのは、喉が乾いたから。
ゴソッと起きようとした俺は
自分がいつものベッドにいないことに気づく。

薄明かりのなかで目を凝らすと
リビングにマットが敷きつめてあって
その上で俺たちは寝ているとわかる。

あー、そういや
促されて這って布団に入った気もする…

眺めてみると、俺の右にハニィと帆澄。
左にリィが寝ていて

みんな天使の寝顔だな。。

あぁ俺には、お前らがいたんだよな。
そして白峯や義理の両親も

自分こそが不幸と呪って
弱気に飲みこまれてしまっていたけど
そんなことない。

お前らのこと
忘れててごめんな。

リビングとひと続きのキッチンで水を飲んで
帆澄に布団をかぶせて

朝を待つうちに、ふたたび眠っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ