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本気になんかならない

第31章 スクロール

自分のクルマに乗りこむと瞬間に
淡く甘い空気を感じた。
けれども、誰もいない冷たい助手席。

寂しさがゾクッとやって来たけれど
ひとまずは、お腹に食物を入れようと
通りかかったコンビニに入った。

お茶とおにぎりと弁当を買って、店を出て
そのすぐ横でタバコをくわえていた男に声をかけられる。

「お、宮石じゃね?」

ん?知りあい?
そう思って、その男に注目。

誰だっけ?
ちらっと顔を見て、

「うん。久しぶり…?」

過ぎて誰だかわからない…。
声は聞いたことがあるような?

「やっぱり忘れてるー。
俺だよ、俺。高校で一緒だったろ?
授業中、雑談して先公にあてられた」

高校の?
あ、あ、あいつか!

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